12時間02分30秒(スイム:57分03秒/バイク:5時間56分03秒/ラン:5時間01分11秒)
2019年シーズン最後のレースであるIRONMAN Malaysiaに出場するためにランカウイ島にやってきました!
IRONMAN世界選手権であるKonaから丁度2週間後に開催される本大会。
(Konaのレースレポートはこちら!)
このような長距離レースを14日間のうちに2回も行う時点で、もちろん厳しいレースになる事は分かっていたし、会う人全員に「やめた方が良いよ!」「バカなの?」などと言われたけれど、「やってみなきゃ分からない!もし上手くいって2020年のIRONMAN世界選手権Konaの出場権利を得る事ができたら気持ちに余裕を持って年越しできる!」
と、とてもポジティブな気持ちでエントリーしました!!!
早速だけど、結果からお伝えします。
ゴールする事さえギリギリ、そして身体中ボロボロの情けない結果でした…。
「だから言ったのに!」「言わんこっちゃない~」と言われるとてもカッコ悪いレースをしてしまった!!もちろんしっかり準備をしたし、レース途中までは「Konaより良いレースができるかも!」と本気で思っていたんだけれど身体は正直で、突然力が上手く入らなくならなくなってしまいました。その瞬間に、やはり無理があったか!と悟りました。むしろその瞬間までいける!と思うほど、この無茶苦茶なレーススケジュールに対して前向きに挑むことができてしまった…
結果的には望むレベルにカスリもしないレースだったけれど、学ぶ事はいくつもありました。だから、今後14日間チャレンジはもうしないけど、今回出た事に対して後悔はない!
前置きが長くなったけれど、レースを振り返ってみたいと思います!
笑い飛ばしながら読んでください!ヽ(;▽;)ノ
まずは簡単にマレーシアのレースの特徴をまとめると、
・とにかく暑い
(この日の気温は32度、体感気温44度とブリーフィングで言っていた)
・湿気も多い
・突然のスコールが降る可能性大(滞在期間中、レースの日だけは降らなかった)
コースの特徴は、
スイム:波のない静かな海を2周回、ウエットスーツ着用不可、水温高め
バイク:基本平坦だけど一部アップダウンを含むコースを2周回
ラン:フラットだけど日陰の少ない1周16kmを2.5周回
こんなかんじ。
優勝したゴメス選手も「過去一番暑いレースだった」と言ってしまうほど暑さと戦うレースなのだ。こんな暑いレースはバイザー付きヘルメットを使うと熱がこもって暑さが強調されるため、バイザー取ってサングラスをつける選手もいるけれど、バイザーを取ることでエアロヘルメットのエアロ効果を少し失うからもったいない。しかしGIROのAEROHEADは空気孔が上手く機能して風が頭部に入ってくるから見た目より涼しいヘルメット!全く暑さが苦にならなかった!
装備もばっちり!しっかりマレーシア対策を準備して、
10/26 7:49 エイジスイムスタート!
25mくらいの間隔で立つ小さい旗をヘッドアップして見ながらインコースを泳ぐ。良いスピード感のパックに入って泳いでいたけれど、前の人たちが蛇行し始め、アウトコースへ向かっていた。パックから離れたくはないけれど、コースアウトはしたくない…少し迷ったけれどパックからは外れることを承知でインコースを泳ぎ続けた。
パックのみんなはアウトコースへ外れている事にすぐに気が付いたみたいでインコースへ戻ってきた。しかし、急いでコース修正するためにスピードを上げたらしく、私はパックから離されてしまった!!私が最短ルートを泳いでいたのに遅れているなんて悲しい!
必死で追いかけたけど、元々自分の実力より少し速いパックだったから追いつかない。
その後少しずつ離されて、最後まで追いつかずにスイムアップした。
あの時パックについていく事を優先していたらな~、と悔やむけど、パックに乗れなかったことで遅れた時間は多くても2~3分。結果を知る今となっては、ぶっちゃけた話、関係のないタイム差なんだけどね・・・
バイク!
開始15kmほどのアップダウンコースで、少しコンフォートゾーンを越えたパワーも出しつつ、勢いよくスタート!2週間前のコナでは最初からパワーが出にくかったから、今回は登りで高出力を少し出して、その後の平地でも勢いに乗ろうと思った。頑張りすぎちゃうと後半に響くので、程よい刺激を入れる作戦だ。
その作戦はうまくいき、最初の90kmは良いパフォーマンスで漕ぐ事が出来ていた。うむ、コナよりも身体が動いている感じがする!
そこそこ順調に進んでいた95kくらいにある2周目に突入する折り返しターンで前輪がパンクしていることに気が付いた。幸運にもエイドステーションの目の前だったから、メカニックの方がいて少し手伝ってくれた。かなり心強い!ありがとうの気持ちが大きすぎて
「Thank you! I love you!」
と叫ぶ。
ロスした時間は約5分。ぶっちゃけた話、このタイムも結果を知る今となっては関係ない…
その後も再び順調に漕いでいたけれど…忘れもしない120km過ぎ。急に疲労感を感じて、身体が動かなくなる。急にすごく疲れた…
今日の終わりを察した。頭の中で「蛍の光」が流れる。
まだ先は長く、身体も動かないから残りの道のりはただの我慢大会だ。
どうする?ゴールする?やめる?頭の中で自問自答する。
けど、去年も途中リタイアしたことや、無理だからやめとけという反対を押し切って出たことを思い出すと、やめられないぞ…
サイクリングのようなスピードで、もはや通勤の自転車より遅いくらいだけどゴールだけはしようと誓う。周りを見渡せば、そこら中にいるお猿さんたち。
きっと応援してくれているはず!無理をせず、気長に進めばよいのだ!大丈夫、必ず少しずつゴールに近づいている!気持ちを強く持って進み続けるけれど、疲労感がどんどん強くなる。
なんとかバイクを終えて、いつもなら走るトランジットもゆっくり歩いて移動する。少し休憩しよう…
トランジッションの中には椅子や日焼け止めがある。座ってワセリンを塗り直して、ジェルを飲んで、ゆーっくりトランジット。こんなことは初めてだ。ランになればまた気持ちも切り替わって走れるような気がしていたけど、どうやら今日はもうだめみたい。何のためにゴールするのか、このレースを続ける意味があるのか分からなかった。
そんな気持ちで42km先にあるゴールを目指す事は本当に辛かった。長すぎて、生き地獄でしかないね。12時間02分くらいの真っ暗な夜にゴール。
タイムも順位ももうどうでもよくて、全く納得のいかないゴールだった。喜びは一切なく、ゴールすべきだったのかまだ分からなかった。でも、見たくもない自分のリザルトを見ると、忘れたいレース経過の全てが残っていた。ゴールしたことで残ったリザルトを見れば、いつでも悔しさ・情け無さを思い出す。どんなに悔しいレースも、時が経てばその気持ちは薄れてしまうから、忘れずにオフシーズンを過ごすために必要なリザルトなのだと思う。あの生き地獄の辛さを忘れずに振り返って成長に繋げるために、リザルトを残して良かったのだ。
うん、ゴールして良かった!!
非常に情けない気持ちで2019年のシーズンが終わりました。これからオフシーズンの始まり!オフこそパワーアップする絶好の機会だ!気持ちをリフレッシュさせると共に、ここでドカンと成長するのだ!
2020年はもっとスリムになって、走れるようになって、もっと強くなって、、、、
今からワクワクする!頑張るぞ~!!ひとまずレース後のご褒美にマレーシア料理をたくさん食べて回復しました(^_^)★
以上、
マレーシアレポートでした。
長々と読んでいただきありがとうございました!来シーズンは今年以上にがんばりますので、引き続き応援よろしくお願いします!!